軽貨物配送に限らず、物流に従事する者が一番注意すべきことは『荷物を安全に指定された場所に指定された方法で配達すること』です。

しかし、当然人間が行っていることですので、トラブルはつきものです。

軽貨物配送におけるトラブルはある程度決まっていますので、あらかじめトラブルとその対策を知る事で、トラブルを未然に防げますので、参考にしていただければと思います。

荷物の紛失

荷物の紛失対策

お客様不在時は車に戻ってきた時に手元に荷物があるか確認する

荷物の紛失は配送中によくあるトラブルです。

特に宅配などの短時間に数十件配達するような業務の時に起きるトラブルになります。

大概の場合は、お客様が不在で不在表を記入する為に荷物を置いて、そのまま荷物を置いて車に戻ってしまうことでおきます。

配送中は特に気持ちが焦っている事が多いので、このようなことがよく起きます。

不在時の決まり事として、『荷物を車に戻す』ことがあるので、車に戻っている時に手元に荷物があるか確認するようにしましょう。

当たり前のことでも、荷物に意識を向けることで紛失を未然に防ぐことができます。

伝票紛失

伝票紛失対策

車内の整理整頓に努める

配達が完了したらお客様から印鑑やサインを伝票にもらいますが、車内が荷物でごった返していると伝票がどこにったか分からなくなり紛失の原因となります。

ドライバーは車内で過ごす時間が多い為、自然に私物が車内に多くなり、結果的に伝票紛失の原因となっています。

伝票は配達の証明書(金券)です。

最悪、伝票がないと運賃を請求することができません。

ちなみに配達スキルのあるドライバーほど車内が整理整頓されているものです。

『車内=仕事場』という意識を持ち、業務にあたるようにしましょう。

荷物の破損事故

破損事故の対策

スピードより丁寧さを意識する

荷物の破損事故は、ドライバーの荷物の扱い方が原因で発生するケースがほとんどです。

例えば、お客様不在時に車に荷物を戻す時に投げる。

台車での配達時に上から添え手をしていないことで、段差で荷物を落としてしまう。

時間通りに配達することはドライバーの使命ですが、それと同じくらいお客様の大切な荷物を丁寧に扱うのも使命です。

お客様の中には段ボールなどの梱包も含めて楽しみにされている方がいらっしゃいます。

そのような意識を持って配達するようにしましょう。

なお、荷物の破損が起きたら原則賠償責任はドライバーにあります。

このようなリスク対策の為にも貨物保険への加入をおすすめします。

遅配・早配

遅配・早配対策

遅配:担当エリアに慣れるしかない(時間がかかる)

早配:単なる気持ちの焦りである事が多いので、時間厳守を徹底する

遅配と早配は軽貨物配送業において最も多いトラブルの一つです。

遅配は、エリアに慣れることで徐々に解消していくしかありませんが、早配はドライバーの意識次第ですぐに解消することができます。

ちなみに遅配よりも早配のほうがお客様からのクレームは多くなります。

早配がクレームになる一番の理由は、大切な取引先との商談の邪魔をされたなどがあります。

時間指定のない荷物を早く届けてあげるのはサービスの一つとなりますが、時間指定のある荷物を早く届けるのは単なる迷惑です。

遅配のみならず早配にも意識をむけましょう。

誤配

誤配対策

・荷物を積む時に確認

・荷物を降ろす時に確認

・配達前のお客様への確認

誤配も『遅配・早配』と並んで軽貨物配送でよくあるトラブルの一つです。

最近では置き配による配達も増えている事から誤配も増加しています。

誤配(誤配)とは、指定された住所以外に誤って配達してしまう配送トラブルの事です。

誤配を防ぐためには、荷物における3回の確認が大切となります。

『荷物を積み込む時』『お客様宅に到着して荷物を降ろす時』『お客様と対面した時』、この3回でお客様名と住所を確認することで誤配を最小に抑えることができます。

人間には『思い込み』があります。

この荷物はA様の荷物、と思い込むと間違った住所を見てもそれが間違っている事に気が付きません。

特に誤配は配達に慣れているドライバーがよく引き起こすトラブルになります。

自分は大丈夫だという思い込みを捨てて、荷物における3回の確認を行うように徹底しましょう。

積み込みの仕方や置き配に関しては別ページで詳しくご紹介していますので、そちらをご覧ください。

交通事故

交通事故対策

時間に余裕を持って行動する

交通事故の原因の多くは、時間に追われることによる気持ちの焦りが原因であることがほとんどです。

出勤時間、集荷時間、配達時間などを意識して無理な運転をすることが交通事故へと発展します。

交通事故を起こせば、遅配も発生して二次的なトラブルへも発展してきます。

また、交通事故を繰り返せば違反点数も積み重なって配送業務自体が行えなくなる危険性もあります。

常に時間に余裕を持って、早い出勤、早い出発、早い積み込みを意識することで結果的に交通事故が減ります。

気持ちに余裕を持って配達をし、安全運転に努めましょう。

バッテリー上がりによる立ち往生

バッテリー上がり対策

毎月1回のメンテナンスを欠かさない

軽貨物配送では、通常の車よりもエンジンを点けたり消したりの動作が多くバッテリーやエンジンに負担がかかっています。

その為、配達中に現場でバッテリーが上がってしまって立ち往生するドライバーがよくいます。

特に夏や冬などのエアコン稼働が多くなる季節は電気を多く使うので、バッテリーが上がりやすい季節と言われています。

バッテリートラブルを回避する為に、定期的に車のメンテナンスを行うようにしましょう。

理想は毎月一度のメンテナンスになります。

ちなみにバッテリーの寿命は2年程度と言われています。

不在表の記入ミス(宅配BOXの暗証番号)

不在表の記入ミス対策

丁寧に正確に数字を記入する

不在表には、荷物情報を記載しますがトラブルになるのは宅配BOX使用時の暗証番号の記入ミスです。

不在表を記載する場所は宅配BOXがある個室で薄暗い部屋が多いため、暗証番号の記入ミスが発生します。

また、ドライバーは記入ミスしている気はなくても字が雑で汚い場合には読めまないケースも発生します。

お客様の中には当日中に荷物が必要な方もいらっしゃいます。

特に『1』『2』『7』は紛らわしい数字なので、より丁寧に記載するようにしましょう。

電話対応を行わなかった

お客様からの電話に対応しないこともトラブルの原因となります。

例えば、不在票投函後すぐにお客様から電話があったにもかかわらず電話に出なかった、などがあります。

故意でないにしても電話対応を行わないことはトラブルへと発展しますので、出来るだけ電話に出るようにしましょう。

また、荷主からの電話に出ない事もトラブルへと発展します。

緊急性の高いチャーター便などは、荷物がいつ頃納品先に到着するのか確認が入ります。

お客様から、荷主からの電話には出来るだけ早く対応してトラブルへと発展させない努力が大切です。

なお、運転中の携帯電話の使用は法律で禁止されていますので、運転中は必ずハンズフリーイヤホンをするなどして対応するようにしましょう。

トラブルを未然に防いで正確な配送を目指しましょう

軽貨物配送でよくあるトラブルの事例として8つご紹介しました。

トラブルを減らす事がドライバーの信頼となり、そのような優良ドライバーに仕事が集まってきます。

結果的にトラブルが少ないドライバーが稼げるドライバーになります。

より多く稼ぐために、トラブルを未然に防ぎましょう。

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